東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学のご紹介

東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学 竣工式互人多希望小学校第3校目完成
2007年8月、甘粛省東郷族自治県坪庄郷に互人多希望小学校が完成、翌9月に行われた竣工式に、互人多からも5名のスタッフが参加いたしました。互人多が支援して建設した学校は広西壮族自治区灌陽県、青海省西蔵族自治区同徳県に続き、これで3校目となります。新校舎の完成により小学校6年生(今までは3年生)まで約240人の就学が可能となりました。すでに教室の壁には子供たちの絵が張られ、図書室にも本がきちんと並び、子どもたちが新しい校舎で学び始めているのを確認することもできました。式には甘粛省の児童発展基金の幹部をはじめ、東郷県の役人らも参列、皆が学校完成を心から喜んでいることがうかがえ、私たちもとてもうれしい気持で式に参列することができました。これもひとえに皆様からのご支援・ご協力あってのこと、まずは心より御礼申し上げます。



東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学 竣工式 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学 竣工式
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学 竣工式 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学 竣工式
竣工式に参加して
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の周辺環境9月21日朝、私たちは竣工式に参加するため、ワゴン車で甘粛省の省都蘭州を出発しました。立派な高速道路の両側には植林中の山々や毛沢東時代に開墾したという段々畑が続きます。車は一時間半ほど走り東郷県へ入りました。あたりは一変して土色の世界、未舗装の道路を車が埃を立てて通行しています。開発の遅れが一目でわかるところでした。山々は地を這うようにうねり、ときには道路に迫ってきます。大雨が降ると山はえぐられ、畑は流され、道路は土砂に埋もれてしまうのだそうです。山と同色の煉瓦の家々に交じって、イスラム寺院の塔だけが青空を背景に際立った色を放っていました。
でこぼこ道を進むこと1時間、私たちはようやく互人多小に到着しました。学校は車が登ることのできない坂道の上にあります。坂道の両がわに子供たちが並んで私たちの到着を待っていました。校門をくぐると新しく完成した校舎が、校庭を囲むように建てられているのが見えました。校舎総面積は536.67平米、中央には教室と図書室のある校舎、その両脇に教師の宿舎と食堂・トイレなどの建物が配置されています。校舎は、老朽化して使用が困難となった建物を新しく増築したものです。新校舎のピンクの壁には、古い校舎から取り外したという古びた緑のドアがつけられていました。
竣工式は孔東郷県県長の挨拶から始まり、児童発展基金の役員・教育局関係者らのスピーチが続きました。それから小学生代表がはっきりした普通語で互人多への感謝の辞を読み上げました。互人多からは進士代表が祝辞を述べ、子供たちへの励ましの言葉を送ると会場からは大きな拍手が起こりました。最後に日本の各企業から提供いただいた文房具やお菓子が子供たち一人ひとりに手渡され、さらに先生方には保温ポットが配られました。日本からの贈り物に、子供たちはもちろん、先生方も目を輝かせていました。式の間、子供たちは緊張した表情で直立していましたが、はるばるやってきた私たち日本人への好奇心は隠せない様子、目をきょろきょろさせて、私たちの一挙一動を興味津々と眺めていました。式典が終わると教室見学です。1年生のクラスでは、式の緊張が解け笑顔を取り戻した子供たちが「よく学び、大きくなって国のために役立つ人間になりたい」と歌って、私たちを歓迎してくれました。
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学竣工式に参列した父兄たち 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学竣工式に参列した父兄たち
教育普及の進まぬ東郷県
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の周辺環境東郷県は甘粛省南部の臨夏回教自治省に属し、人口は25万6千人、うち小数民族である東郷族が8割を占めています。半乾燥地帯の過酷な自然環境にある当県は、国内でも開発の最も遅れている地区の一つで、数年前までは対外未開放地区として外国人の出入りは禁じられていました。
農民たちはジャガイモやトウモロコシを栽培して生計を立てています。しかしインフラは未整備、輸送手段も限られたこの土地で作物を流通させることは非常に困難です。道の悪い奥地まで入り込めるのは『托拉机』と呼ばれるスリム化した三輪トラックでした。けれど一台7000元前後もするこの車を入手できるのはほんのわずか人々です。農民の平均年収は800元以下と極めて低く、子供を学校へ行かせたくても学校諸費用(通常100元前後)すら払えず、就学をあきらめる家庭も少なくありません。子供たちは現金収入を増やすための貴重な労働力なのです。
さらに、学校教育を重視しないという問題もありました。これは東郷語が文字を持たないこととも関係があります。一般に少数民族自治区では、小学校低学年で彼らの言葉を学び、3年生になってから普通語を学び始めます。ところが東郷語には文字がないので、低学年で学ぶべきことがあまりなく、せっかく学校に入学しても3年生にならぬうちに「学校はこれで十分」とやめてしまう子供たちがいるのです。その結果、普通語を学ぶ機会が失われ、文盲率は48%(2000年)という異常な高さを示しています。当然ながら中・高等教育を受けることもできず、人的資源のレベルはなかなか向上しません。生活の現状維持はできても根本的な地域開発、そして貧困解決にはならないのです。
今回の学校訪問は、互人多の活動がまたひとつ実を結んだことを実感する感動的な時でした。そして新しい学校で学ぶ子供たちが、将来地域の発展に貢献できる人に育ってくれることを心から願った時でもありました。しかし同時に、いまだ貧しい東郷県の現状や、教育普及の難しさも知らされました。支援がなければ貧困から脱することもできない人々、教育を受けられない子どもたちが大勢いることを知らされたのです。私たちはこのことを心にとめて、これからも引き続き中国の子供たちのために微力ながら活動を続けたい、いや、続けなければならないと、気持ちを新たにしております。
最後になりますが、竣工式にあたりご協力くださった、コクヨ貿易(有)、上海サクラ文化用品(有)、森永食品(有)、サーモス(有)、そして日頃より互人多の活動を心にとめご協力くださる皆さまに重ねて御礼申しあげます。

東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の教室と児童たち 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の教室と児童たち
 
参加者の感想-1
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の竣工式記念撮影互人多の活動に参加して、初めて、具体的教育支援の経緯そして結果を目の当たりにしました。希望工程の上海事務所を経由して、学校建設候補の絞込み以後、完成のお知らせが届くまで随分早く進んだように思います。希望工程プロジェクトの定着の現れでしょう。
今回建設出来ました地域は甘粛省にあり、知識に乏しい私は地図を広げ、漠然と敦煌、莫高窟の映像の背景にある広陵としたイメージを描く程度でした。暮らす人の姿は想像できずに。
空港からの、土漠と呼べそうな土肌の山々が連なる一帯を走り抜けての、蘭州の街は高層建築の建設ラッシュで貧困には無縁に見えます。しかし街で一泊した後、落成式に向かった少数民族の村落は、街の発展から大きく取り残された地域でした。上海から蘭州へは2時間半ほどの飛行時間。そして、整備された高速道路を走り、その後ガタガタ揺られトータル2時間を超え、目的の村に着きます。思えば日本から上海の所要時間を合算しても半日という距離のところに、日本の子供たちと全く違う環境に置かれた子供たちがいる。改めてそれを実感しました。これまで小学校1,2年生で学校を辞めてしまう子達もいると聞く彼らが、6年生まで家の近くで学べる学校が完成したことで、未来の自分を考える事の出来る年代まで学習を続けてもらえたら、と願いながら、素朴な愛らしい子供たちの顔を見ていました。  天野 信子
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の児童 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の児童 東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の児童
参加者の感想-2
東郷県坪庄郷大坡互人多希望小学の校門前にて9月20日から22日まで3日間<互人多>メンーバ5人で東郷県希望小学校の落成式に参加しました。今回初めて、<互人多>活動で得た収益金でできた希望小学校の校舎の落成式に参加できて幸いに思います。2年間私達が色々なイベント、音楽会やバザーなとの活動をしてきたことが、このような目で見える形になり、実際に新しくできた学校を見たときは感動しました。2年のあいた<どうしよう?>と思ったときもありましたが、改めて<互人多>活動に参加してきてよかったとおもいます。地元の人々、学校の学生たちと社会公益事業<ボランデイア>活動に対して色々話し合いたかったですが、あまり話しができなくで少し残念でした。今回このような感動をうけたので、これからもっと<互人多>の活動に力を入れて頑張って行きたいと思います。中国人として、日本の皆様がこのような形で支援してくたさっていることを深く感謝致しまして感想文とさせていただきます。  崔貴福